室内用にすだれを買ってみたのですが、固定用に付属していたのがネジ式のものでした。しかし設置しようとしていた窓の上は長押(なげし:日本建築に見られる部材で、柱を水平方向につなぐもの。)で、ネジで固定するには薄い気がしました。そもそも穴が空くのも抵抗があるので、今回はすだれを固定する部品を3Dプリンターで作っていこうと思います。使用するのはいつも通りのFlashForgeさんのFinderを使い、今回は長押の木材に合わせて木質フィラメントを使ってみようと思います。
木質フィラメント?
木質フィラメントは熱積層の3Dプリンターで使われるフィラメントの一種で、基本は通常のフィラメントと変わらないのですが、フィラメントに木粉を混ぜ合わせることで、印刷物を木材で作ったような仕上がりにできるぞ! という代物です。こちらを活用することで通常の印刷物とは一味違った作品を作ることができます。しかし、木粉が含まれている分ノズルが詰まりやすいなどの注意点もあるので普段以上に気をつけて印刷する必要があります。
調べてみると木質フィラメントでも様々な商品が販売されているようです。そんな中でも、私は3Dプリンターと同じFlashForgeさんから販売されているものを選びました。理由としては同販売元なので互換性の安心感があることや、PLA素材と同じように使用できるという点が挙がります。
というのは建前で、以前キャンペーンで「公式サイトから購入者全員にプレゼント」という企画に釣られたというだけですが。
すだれ!
今回設置するすだれは、ローカルトキトキさんの楽天市場店で購入しました。実は別の窓用に以前にも購入したことがあったのですが、シンプルな中でもしっかりおしゃれなデザインが気に入ったので、リピート購入してしまいました。
ちなみに私が購入したのは、こちらの商品のブラックです。商品ページを見たいただけると見えると思いますが、こちらのサイトは1cm単位でのオーダーができますので、ありがたい限りでした。お値段はソコソコして到着まで2週間程度かかりましたが、モノとしてはだいぶいい感じなのでおすすめです!
つくるよ!
ではいよいよ作っていきます! はじめに書いたとおり3Dプリンターで印刷するのですが、私の家にフィットした3Dモデルがネットで公開されているわけがないので、まずはモデリングからになります。
というわけでモデリングは前回と同じようにFusion360というソフトを使いました。とはいえ私のCAD力はLv.1ですので調べながらやってみました。ただ、スケッチを作って押し出してスケッチを作って押し出してちょっと角を削っただけですので思っていたよりは簡単です。
モデリングができたら次は3Dプリントするための形式に変換していきます。使用したソフトは使うプリンターに合わせてFlashForgeさんの公式ソフトを使います。こちらも初心者ではありますが、並べて設定するだけで大丈夫です。
今回特別に設定した点としては、より頑丈に作りたかったのでフィラメントの充填率を普段の15%から50%に上げてみました。正直充填率がどのくらいでどの程度の耐荷重が得られるかの知見はないのですが、「良さそう」で設定しています。
というわけで完成したものがこちらです。そして実際に掛けてみると…
こんな感じです!写真だとちょっと色が浮いている感じですが実際にはもう少し自然に溶け込んでいる感じです。ただ寸法をちゃんと測っていなかったのでもうすこし幅を細くしても良かったですね。まぁ十分使えるので気にせせずでこのまま完成にしちゃいます。
終わりに
今回はすだれを掛けてみましたが、久しぶりに実用的な方向で3Dプリンターが使えて満足しております。ホームセンターに行けばもっといい固定部品を変えたと思いますが、作ってみて面白かったので後悔はしていません。今回はすだれ本体が軽めだったたので3Dプリンターで作れましたが、重いものはおそらく無理そう…ただ3Dプリンターで作れるものは今後もドンドン挑戦していきたいと思います。