SIRENというゲームをご存知ですか?SIRENはPS2で発売されたホラーゲームで「どうあがいても絶望」というキャッチコピーそのままに、ストーリーだけではなく、完全クリアには超絶な理不尽難易度という登場人物にとってもプレイヤーにとっても絶望的なゲームです。しかしSIRENは、そのゲームシステムからストーリー、登場人物などかなりの異色を放つ作品で、その異色感から、多くのファンがいる作品でもあります。かくゆう私もファンの1人を自負しており、普段グッズ集めなど全くしない私でも、設定資料集や缶バッチなどを集めてしまうほどハマってしまいました。
SIRENのストーリーは8月3日からおおよそ3日間がメインになるのですが、その期間中SNS上では「#異界入り」というお祭り騒ぎが今でも開催されます。このハッシュタグを見ると、いろいろなファンアートやコスプレなどがアップされており、今でも愛されている作品なんだなぁと感じます。
私もこの時期になると「今年も来たなぁ」としみじみ思いを馳せます。できることなら私もファンアートなんぞを作って一緒に盛り上げていきたいなとずっと考えはいるのですが、私には絵を描く能力は備わっていませんし、不器用なので工作なんぞも全くできません。というわけで毎年悶々としていたわけです。そんな私が、今年は3Dプリンターという武器を手に入れました。そうなればやることは1つです。ファンアート…とまではいきませんが、ゲーム内に登場する宗教-眞魚教-のアイコンでゲームパッケージにも描かれている「マナ字架」のキーホルダーを作ってみました! (本当はもっと別のものも作りたいのですがモデリング能力を考えるとどうあがいても絶望だったので今年はマナ字架を終了条件1とします。)
というわけでこの記事では、マナ字架のモデリングから3Dプリントしてキーホルダーにするまでのアーカイブをまとめてみようと思います。
モデリングまで
作るものが決まったので、まずはプリントするための3Dモデルを作る必要があります。今回作るマナ字架は「生」という字を逆さまにしたものなのですが、ゲーム内で登場するほとんどのマナ字架は村人が手作りしたもので、それぞれ角度や太さが異なります。おそらく「生」の形を持っていれば後は信仰でどうにでもなるということだと思います。というわけで私も信仰心に任せてテキトーに…とはせずにパッケージのマナ字架をトレースして作っていきたいと思います (本当は自分で作ってみたけど不格好にしかならなかったので諦めたというのは秘密)。
今回モデリングで使用したソフトはFusion360という3DCADソフトです。高性能多機能すぎてほとんど使いこなしていないのですが、今回のためだけにトレースする機能を調べて頑張りました。全く操作方法がチンプンカンプンでしたが、SIRENのクリア難易度と比べると超絶簡単に思えました。
一応手順を書いておくと、まずはトレースするための画像を用意してFusion360に読み込み、次にスケッチモードからマナ字架の形に合わせて直線・曲線ツールをなぞっていく、最後に押し出しで厚みを持たせて完成という流れでした。マナ字架が単純な構造ということもあり、慣れている方であれば5分くらいでできる作業だったと思います。今回はキーホルダーに仕上げたかったので、最後にキーホルダー金具を取り付けるための穴を作ってモデリングは完成しました。
印刷からキーホルダーまで
次に印刷の作業ですが、上記で作成したモデルを印刷用の形式に変換してあげる必要があります。私が使用しているプリンターはFlashforgeさんのFinderという商品で、印刷用変換には付属のソフトを使っていきます (購入時の記事はこちら)。変換した後はプリンターにデータを持っていって印刷するだけです。
印刷できたものがこちらになります。もうこれだけで3Dプリンターを購入してよかったなと実感してしまいます。後はこれにキーホルダー用の金具を取り付けて完成です。
実際にマナ字架を作ってみて、意外と簡単だったなというのが素直な感想です。しかしまだまだできる事はたくさんあります。今回はフィラメント(3Dプリンターの素材)の色そのままですし、後処理をしていないため印刷痕が残っている状態です。このままでは完全クリアとは言えないのでもっと力をつけ、来年の異界入りには完璧な形でマナ字架を作ってみたいと思います。
終わりに
このような流れでとうとう私はSIRENファンとして1歩進むことができました。SIRENはとてもいいゲームなのでまだプレイしたことがないという方は是非ともプレイしてみてください!そしてSIRENの沼 (きっと赤いよ) にどっぷり浸かってください。
今回はマナ字架を作りましたがSIRENには他にも作れそうなアイテムがいくつかあるのでそれらも作っていきたいですね。ピュア・ゴールド・王将とか宇里炎とか火かき棒とか。というわけで次回があったらよろしくお願いします!